くいしんぼうのはなこさん いしい ももこ なかたに ちよこ
いしい ももこ, なかたに ちよこ
この絵本もなつかしいです。
こうしのころからわがままなはなこさん。えさもあれが食べたい、これがいやだとわがまま放題でお百姓さんを困らせてばかり。好きなえさをたくさん食べさせてもらったおかげですくすくと大きく育ちます。
夏になって牧場へやってきて、他の牛たちと草を食べて暮らすことになります。これで少しはわがままも減るでしょう。
ところが、牛たちは角と角をぶつけ合って、チャンチャンとけんかを始めます。体の大きなはなこさんは、勝ち残って女王様になりました。
女王様のはなこさんは、他の牛たちのえさも、みんな一人で食べてしまいます。かぼちゃもさつまいもも、一人で食べつくして残ったのは皮やはじっこばかり。他の牛たちはそれをみんなで分け合って食べました。
次の朝、牛たちはびっくり。牧場の真ん中に大きなアドバルーンのような丸いものが立っています。おそるおそる近づいてみると・・・
「うもおう・・・」
それは、はなこさんでした。よくばって食べ過ぎたせいでお腹にガスがたまって、パンパンになってしまったのです。
「おなかが いっぱいで・・・くるしくて・・・くちも
きけないの。・・・は、は、はれつしそうなの・・・」
牛たちはびっくりして「もう!もう!」と鳴きたてました。騒ぎを聞きつけたお百姓さんたちもやってきて、また、びっくり。早くお医者さんを呼ばないと、はなこさんは死んでしまうかもしれません。
獣医さんが駆けつけ、はなこに特大の注射針を「ぷすっ!」と刺しました。
「うもおう・・・」
とはなこの鳴く声がして
「すすすすす・・・・・・」
とタイヤのパンクするような空気の抜ける音が聞こえてきました。
はなこさんは何とか助かりました。その後はけっしていばったり、一人でおいもやかぼちゃをたべすぎたりはしなくなりました。
絵がとてもかわいいです。昔読んだときはそれほど感じなかったのですが、今改めて見るとやわらかい色使いでうしのかわいらしさがとてもよく出ているなあと思います。こうして見ると、はなこさん、なかなかの美人です。
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