オットー 戦火をくぐったテディベア トミー・ウンゲラー
- トミー・ウンゲラー, 鏡 哲生
- オットー―戦火をくぐったテディベア
オットーはドイツの工場で生まれた本物のテディベア。誕生日プレゼントとしてデビットという男の子のところへやってきます。デビットと、デビットの友達のオスカーとオットー。3人は毎日いたずらばっかりの楽しい毎日と過ごしていました。
ところがある日突然、デビットの一家は強制収容所へ送られることになってしまいます。ナチスのユダヤ人狩りです。
デビットはオスカーにテディベアのオットーをたくして言います。
「オットー、オスカーのこと、よろしく頼んだよ」
トラックに乗せられて連行されていくデビットを見守ることしかできなかったオスカーとオットー。そしてオスカーの家も空襲にあい、オットーは吹き飛ばされて気を失ってしまいます・・・
戦争という歴史の歯車に巻き込まれていくオットーの運命は私たち人間とまったく変わりありません。
そして、今こうして穏やかに暮らせることの幸せをかみしめている筆者の気持ちをひしひしと感じます。
しかし今この地球の上ではたくさんの「戦争」が今も続いています。
戦争のない世界を作ることは本当に、なんて難しいのでしょう。
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帰ってきました
コメント下さったnonna-ehonさん 、ぱいぽさん 、お返事がものすごおぉぉく遅くなってしまいました。本当にごめんなさい。
母の田舎にムスコと行ってきました。なーんにもないところですが、とても楽しかったです。
ムスコも自然がいっぱいで「楽しかった」と喜んでました。もっと小さい頃から連れていってあげればよかったと後悔しています。
また、絵本をぽちぽちご紹介していきますので、よろしくお願いします。
チョコレート戦争 大石 真・北田 卓史
著者: 大石 真, 北田 卓史
タイトル: チョコレート戦争
子供の頃、大好きだったお話です。
町で一番のケーキ屋さん「金泉堂」。子どもたちはみんな大好きです。「金泉堂」と聞いただけで頭の中にショートケーキやモンブラン、シュー・ア・ラ・クレームにエクレール・・・甘い記憶がぱぁ~っと浮かんで、よだれが口の中にあふれてくるのです。
でも金泉堂のケーキはおいしいだけあって、高い。めったなことでは子どもの口には入りません。
「100点を取ったら金泉堂のケーキ、買ってあげるわね」
お母さんたちはそう言って子どもに勉強させます。
そんな子供たちのあこがれ、金泉堂。
その金泉堂のショーケースのガラスを割ったと疑いをかけられてしまう明と光一。
本当は通りかかったダンプカーがはじいた小石が当たったのです。たまたまそのとき、ショーケースをのぞいていた明がおもちゃのピストルを持っていたのがまずかった。
「ぼくたちじゃない」
「じゃあなんで逃げたんだ!」
二人がいくら説明しても、店員も、支配人も社長の谷川金兵衛氏も誰も信じてくれません。担任の桜井先生は二人の味方をしてくれますが、状況が悪すきます。
ガラスを割った犯人の汚名を着せられた二人は金泉堂のケーキなんか二度と食べるもんかと誓います。でもそれだけではあの憎たらしい社長たちに思い知らせてやることはできません。明と光一がケーキを食べないところで、金泉堂の売れ行きにはなんの変化もありません。
二人は力を合わせて金泉堂の大人たちへの復習を計画します。その計画とは、ショールームに飾ってある巨大なキョコレートの城を盗みだすというものでした。
この計画はあまりに壮大なので二人で成し遂げるのは無理です。明と光一は実行メンバーをじっくり選ぶことからはじめます。
なつかしいお話です。今の子供たちにもこのお話はウケるんでしょうか。
うちのムスコはとてもおもしろく読めたそうです。
大人と子供は友達になれない。
大人は大人の世界、子供は子供の世界にそれぞれ生きている。
大人は子供の敵。子供同士力を合わせないと大人には勝てない。
でも大人だって、ひとり残らずわからずやって訳ではありません。ぶつかって、はじめて分かり合える。
そんな時代のおとぎばなしです。最後までドキドキ、目が離せなくなるお話です。
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ろくべえ まってろよ 灰谷 健次郎
- 著者: 灰谷 健次郎
- タイトル: ろくべえ まってろよ
- 図書館で借りてきたのはこれとは違う絵本サイズのものですが・・・
穴に落ちてしまった犬のろくべえをみんなで助け出すお話です。深くて真っ暗な穴の中に落ちてしまったろくべえ。姿は見えませんが鳴き声が聞こえてきます。
高学年の子はまだ学校だし、お父さんたちは日曜日でないのでいません。お母さんたちに話しても
「無理だわ」
「穴に入ったりしたら、ダメよ。あぶないんだから」
と取り合ってくれません。
こまった
こまった
どうしたらいいでしょう。
「ろくべえ、元気だしい」
と言ってえいじ君ははろくべえをはげまそうと「ドングリコロコロ」を歌います。
「もっと、景気のええ歌を歌わなあかん」
かんちゃんはそう行って「おもちゃのチャチャチャ」を歌います。たしかに「おもちゃのチャチャチャ」は景気のいい歌ですね。
ろくべえは丸くなってほとんど動かなくなってしまいました。早く助けないと死んでしまうかもしれません。
みんな口をきゅっと結んで、頭が痛くなるほど考えました。
「みすずちゃんとこのクッキーを、かごの中に入れておろしたら・・・」
ろくべえのこいびとのクッキーをかごの中に入れて穴の中に下ろしたら、ろくべえは喜んでかごの中に乗るかもしれません。そこを吊り上げるのです。
めいあん
めいあん
ろくべえ救出作戦ははたして成功するのでしょうか?
灰谷健次郎さんの話に出てくる子どもたちは関西弁。これがなんともいえない味わいです。
知恵と力を合わせてろくべえを助けるみんなの真剣な表情が目に浮かぶようです。
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